2024-09-11 「潮騒」の読書記録 読書記録 こんなに綺麗な小説があるのだろうかと思うくらいに、ひたすらにまっすぐで美しくて素朴な純愛小説。 自然と人が寄り添った生活が残る、伊勢湾の小さな島が舞台。必然と海の描写も増える。朝の海、昼の海、夜の海。広くて大きな海が、単調だが力強い島民の生活を見守っている。 純愛小説なんてと思わず、手に取ってもらいたい。自然で遊んだ遠い昔を懐かしむような気持ちになるし、そして生きるとはどういうことだったかをその流れで自然と思い出させられる。読後は穏やかでまっすぐな気持ちになる。